オンプレかクラウドか?音声 AI 受付を導入する2つのアーキテクチャ — 選び方と、つなぎ方
企業が音声 AI 受付を導入するとき、情シスやセキュリティが最初に問うのは「精度」ではなく、「顧客データや録音は社内から出るのか」「既存 PBX にどうつなぐのか」です。Qubby は同一のコンテナ化サービスをオンプレとクラウドの2方式で提供。AI 推論は常にクラウドで動き、違いはメディア・録音・顧客データの着地点と運用責任だけです。

企業が音声 AI 受付を導入するとき、情シスやセキュリティが最初に問うのは「精度はどうか」ではありません。もっと現実的な2点です。「顧客データや通話録音は、社内(自社データセンター)から出てしまうのか」、そして**「長年使ってきた電話システムに、どうつなぐのか」**。
Qubby の答えは、同一のコンテナ化サービスを2つの方法で提供することです——顧客自社のデータセンターへのオンプレミス導入か、Qubby のクラウド運用か。いずれも AI 音声推論はクラウドの Qubby 音声マルチモーダルモデルで動作し、本当の違いはメディア・録音・顧客データの着地点と、運用を誰が担うかだけです。
構成1:オンプレミス — データは社内から出さない
サービス一式を Docker で顧客自社の IDC に導入します。SIP トランクはデータセンター内で終端し、AI は既存 PBX の社内ネットワークに「内線」として登録——同一施設内のネットワーク接続なので、音声遅延は最小です。
肝心なのはデータの流れです。**通話録音・通話記録・顧客の個人情報はすべて社内ネットワークに残ります。**外部に出るのは「AI 推論」の1本だけで、ファイアウォール/プロキシを経て TLS で暗号化送出されます。その他の音声メディアは一切社外に出ません。

個人情報の社内保持やコンプライアンス要件が厳しい金融・医療・官公庁・大企業に最適——データ主権は自社の手に残ります。
構成2:Qubby クラウド運用 — データセンターの運用が不要
サービス一式を Qubby 運用の AWS(マルチリージョン:台湾、日本などを追加可)に配置します。Global Accelerator が最寄りに振り分け、ALB + 証明書で HTTPS を終端。当社クラウドの電話交換モジュールが IP Phone(内線)として VPN 経由で顧客 PBX に登録します——ネットワークをまたぐため、遅延はオンプレよりやや高めです。
データ(ロール/設定/通話記録)はクラウド Firestore、録音は S3、設定は Redis キャッシュに保存。監視・更新・拡張はすべて Qubby が運用します。

早く稼働させ、柔軟に拡張し、データセンターを自前で運用したくない企業に最適——アカウント開設、SIP トランク接続で稼働できます。
連携の要:AI は PBX を「置き換える」のではなく「ぶら下がる」
2つの構成のサービスモジュールは完全に同一です:電話交換(asterisk)、通話制御(sidecar)、AI 音声対話コア(backend)、運用管理コンソール(admin-console)、AI フロー生成エンジン(ivr-builder-api)、Web 音声受付(share-web、任意)。
連携の核心は同じ一手です:AI が既存 PBX に1本の「内線」として登録する——交換機・番号・既存内線には手を加えません。違いはその内線の接続方法だけ。オンプレは SIP トランクがデータセンターに入り内線は社内網を通り、クラウドは内線が VPN 経由でネットワークをまたいで登録します。
1つの表で、構成を選ぶ
| 観点 | オンプレミス IDC | Qubby クラウド運用 |
|---|---|---|
| データ所在 | 録音/通話記録/個人情報は自社 DC に残し、AI 推論のみ送出 | データはクラウド Firestore/S3 に保存(Qubby 管理) |
| 音声遅延 | 最小:AI 内線と PBX が同一施設の社内網で登録 | やや高い:AI 内線がネットワークをまたいで登録(VPN) |
| セキュリティ/コンプライアンス | 自社 DC・個人情報所在の要件に最適合 | クラウド事業者のコンプライアンス準拠(越境評価が必要) |
| 運用責任 | 顧客が施設/ハード/ネットワークを提供、Qubby がコンテナと更新を提供 | Qubby フルマネージド(監視/更新/拡張) |
| 拡張性 | 物理容量に依存、拡張はハード購入が必要 | 柔軟で迅速(マルチリージョン/水平拡張) |
| 導入期間 | 長め:施設構築/回線開通/FW 許可リスト | 最速:アカウント開設 + SIP トランク接続で稼働 |
| コストモデル | 施設/ハード CAPEX + ライセンス、長期自社保有 | サブスク/従量 OPEX、ハード投資ゼロ |
いずれもクラウドの Qubby 音声マルチモーダルモデルで推論します。オンプレ版は「この1本」の AI トラフィックのみ暗号化送出し、残りは社内に留めます。
まずクラウド PoC、その後オンプレへスムーズに移行
2つの構成はサービスモジュールが完全に同一なので、まずクラウド運用で素早く PoC を行い、その後オンプレ本番へスムーズに移行できます——作り直しは不要です。AI 推論すらネットワーク外に出せないコンプライアンス要件なら、「オンプレ LLM/プライベート音声モデル」の選択肢も評価可能です(別途の計算資源計画が必要)。
データ主権を優先しても、稼働スピードを優先しても、連携の本質は同じです:AI を1本の内線として既存の電話システムにぶら下げ、あとは Qubby に任せる。 どの構成が貴社の施設とコンプライアンス条件に合うか、ぜひ当社コンサルタントにご相談ください。
